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米雇用統計、ISM通過。振り返りと、これからのシナリオ(FX市場、日本株)

目次

 

市場の振り返り。米雇用統計、ISM製造業

 

11/1の金曜に注目されたのは、米雇用統計とISM製造業です。

米雇用のNFPは強い結果。

ISM製造業は前回よりは上昇、予想より弱いがその内容的には悲観的でもないものとなりました。

 

金融市場の反応としては、全体としてはリスクオンで、ドル買い局面もみられました。

しかし米ISM製造業が予想を下回り、米中交渉や米経済への懸念も完全に払拭されてはおらず、FRBもすぐに利上げというわけがない、などという理由からなのでしょうか単純な米ドル買いでは終わりませんでした。

 

金融市場のリスクオンの中、金利、株ともに上昇で反応しました。

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米金利(5分足) 米株S&P500(週足)

 

ドル/円、ユーロ/ドル

 

前月31日に米中交渉にネガティブな報道があり、恐らくポジションの整理も重なり、米金利低下、ドル/円は下落していました。

ドル/円はオプションが観測されていた108円付近で、前回値・予想値よりも良い中国の製造業PMI結果もありサポートされていました。

そのような中で米雇用統計発表でした。

 

ドル/円は、現時点で振り返ると上下の振幅はありますが、米雇用統計への反応としては上昇です。

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ドル/円(5分足)

 

ユーロ/ドルは米雇用統計で下落反応、その後買い戻し、ISM製造業で上昇反応です。

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ユーロ/ドル 左から5分足、2時間足、日足

個人的にはユーロ/ドルの底堅さは意外に思いました。米よりも欧州の方が経済的にパッとしないので、米雇用統計が良ければリスクオンだろうがなんだろうが、単純に米ドル買いでユーロ/ドルは下落すると思っていましたが違っていました。

 

ユーロ/ドルの底堅さについては私はよく分かりません。

考えられるのはリスクオン基調の中で、「ドル買いの投機玉の整理」、「最近の悲観でも楽観でもない小康状態的な欧州の経済指標結果から考えて、金融市場の欧州経済への悲観見通しに少し修正が生じた」もしくは「欧州経済が底堅くなる可能性への期待が生じた」、あと「合意なきブレグジットのリスクの低下」も関係しているのでは?などなどいろいろです。

 

なんだかんだでドイツ金利は上昇していたので、米独の金利差の観点からもユーロ/ドルは底堅かったのかもしれません。

ドイツ金利、英金利です。上昇です。

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左からドイツ金利(5分足)、英金利(5分足)

 

金(ゴールド)、豪ドル、カナダドル、原油

 

また金(ゴールド)もオセアニア通貨も底堅かったです。

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左から金(5分足)、豪ドル/米ドル(5分足)

金は興味深く思いました。 

個人的には、米雇用統計が強ければ単純に米金利上昇、米ドル買いになり金は調整下落と考えていましたが違っていました。

今回の金の底堅さに関してはユーロ/ドルの上昇も関係しているのかもしれません。

しかし米FRBもすぐに利上げするわけがなく各国とも緩和政策の状況下で、金を弱気に考えるのはやめた方が良いのでは、とも考え始めています。

有名なジム・ロジャーズ氏も、新興国の需要の観点などから、長期では金の上昇を公言しているようです。金は下落したら、長期では良い買い場となるかもしれません。

 

カナダドルは米雇用統計で下落(米ドル/カナダドルの上昇)の後、上昇しました。

原油の上昇もカナダドルのサポートになっていたようです。

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左から米ドル/カナダドル(5分足)、原油(15分足)

原油に関しては、欧州の楽観でも悲観でもない経済指標結果や中国の予想より良かった製造業PMIの結果が発表される中、景気の底堅さによる需要増の可能性が意識されたのかなんなのか、米雇用統計後上昇に弾みがつきました。

 

カナダに関しては、金融当局がハト派色を示しており、一部で利下げ観測もあるようです。

カナダドルにとっては弱気材料ですが、連続利下げ観測が生じず、米中交渉や米欧他ファンダメンタルズの見通しに希望が見えるようになるなら、原油も、カナダドルもその内に底堅くなるかもしれません。

個人的には安値追随のショートではなく、そんなに遠くない将来に底堅くなるけど、積極的に強気には考えないというシナリオです。

世界経済の懸念が完全には払拭されない中、強気材料は不足気味であると考えています。

 

これからのシナリオ

 

基調シナリオとしては、米利上げがすぐにあるわけではないことが意識されドル安で米ドル/円が軟調気味推移の可能性もないわけではない、けれども、円の強気材料は少なく、円安で日本株は底堅い、もしくは円安にともない日本株高。

 

リスク選好シナリオとしては、米中交渉進展、米経済・世界経済が安定もしくは底堅く推移で、円安、日本株高。

通貨ユーロに関しては強気には考えられないけれども、安易に弱気にも考えたくないです。底打つ可能性も。どちらかというと、下がるならロング目線。

さらに、なんらかの形で欧州経済の弱気観測が薄まる、もしくは楽観が生じる場合には、明らかに円安・日本株高。ユーロも底堅く推移。この場合にはオセアニア通貨は底打ちの可能性。

個人的に欧州経済に関しては、このような楽観的な材料が生じる可能性については強い関心を持って注視し、ファンダメンタルズを追って行こうと思っています。

 

リスク回避シナリオとしては、米中貿易問題の悲観的事態が最も明らかな強い材料。

他には米・中・欧の経済見通しで弱気材料が生じることです。この場合には金利低下、日本円最強・独歩高、日本株安ですが、これについては私は現時点では米中貿易問題の悲観的事態が生じない限りは、可能性を高く見ていません。

まぁ、長期的には分かりませんけどね。

 

他には将来、米経済指標や米企業業績で強いものが続くような場合には、米FRBのタカ派色を連想させたり、短期金利市場で騒ぎが起こったりして、金融市場にボラティリティを生じさせる事態もあるかもしれません。そういった時には米株も調整するような事態もあるかもしれないし、リスクオフで米金利、ドル/円も下落するかもしれません。

しかしその場合は、ファンダメンタルズが堅調ならばドル/円、日本株は持ちこたえると考えています。まぁ、考えすぎかもしれませんが。

 

でもオリンピック以降はどうなるんだろう?

学者、アナリスト、投資家、それに占星術師(笑)の中に景気後退を予測する人がいるしなぁ、、、。